湯船で体育座り。


算数で解らない問題があった ユウは
お父さんの帰りを待って聞いてみることにしていた。
（私じゃ 教えられないのを もう知っている彼女なので・・・）

聞けばすぐ解ると思っていたら
想像以上に ややこしく
解けない、理解できない
自分に ぶちあたったユウ。

ちょっとヒントを貰えば
というか、ちょっと確認したいことがあって
そのユウの説が合っていれば
出来ると信じていたのに


その 考え自体が 間違っていたことが壁になって
もう 他の問題も 解らない と 膝を抱えてしまった。

ポロポロ泣きだすユウ。

10問位の文章題
”ぜんぶ できない”と言ったまま
停まってしまう。

もともと 算数には 自信が無くて
それでも 頑張って頑張って

頑張ってるのに まだまだまだまだ 不十分な自分を知ると

・・・泣けちゃうのも わかる。

たかだか 小学生の算数とは言っても。



”・・・・おふろ 入ってくる”と言って
パジャマを持ってお風呂へ行ってしまった。


気になって お風呂場を除くと
浴槽で膝を抱えてた。

もう 泣いては無かったけど


いい言葉が見つからなくて
”シャンプーとか、足りなかったら 言ってね？”とか

とんちんかんな声をかけて
部屋に戻った。

黒幕が
”親が出来ることなんて 少ないねー”と笑った。

・・・ほんと。

ユウは、これから もっともっともっともっと
自分に向き合って 落ち込んで 乗り越えなくちゃいけないことが出てくる。

もっと複雑だったり
答えが無いようなこととも 向き合って
落ち込むことも きっといっぱい
いっぱいある。

でも 親が手を引っ張って
そこから抜け出すことなんて出来なくて

自分で立ち上がって 自分で歩き出すしか
ないもんね。

・・・ほんと
親が出来ることなんて・・・
お風呂のシャンプーが足りないか聞くくらいしか・・・だな・・・。



20分くらいして ユウがお風呂から
上がって来た。


なかなかいい顔で
また 算数をやり始めるユウ。


”できなくて くやしい”を
ちょっと 乗り越えたみたい＾＾


さっき、間違えたところを消しゴムで消して
姿勢正してやる姿は

なかなか
大人だった。

湯船で体育座りしている姿も。
一人で”おふろ はいってくる”と言った事も。


大きくなったんだな。


算数の問題を解き終えて
”全問正解！”と お父さんに言ってもらった
ユウの顔は 幼いころから変わらない 笑顔でもありました。


いつもはユウとお風呂に入るけど
昨日は 一人でお風呂に入って

大きくなったユウを想って
ちょっと泣いちゃいました。