＊沈丁花＊




昨日は色々なことが重なって、バタバタだった。
朝から、洗濯物を干すタイミングさえ取れない程に。

ヒーヒー言いながら作業していると
もう既にお昼。
午前中授業のユウが帰ってくる。

ワタワタお昼ご飯作って
ユウに出す。

きっと、食べづらかっただろうな。
ソワソワ動く私の前で。

お友だちと児童館で遊ぶ約束をしているというので
送って行って
また作業に戻る。

そして、すぐに夕方になる。

また自転車を走らせて
ユウを迎えに行く。

”あ！ おかーさん！”と駆け寄ってきてくれる。

私の前でピョンピョン跳ねて、

いっぱい滑り台したこと
おもちゃのゴルフをしたこと
”ないすしょっと”だったこと
お友だちの お洋服が可愛かったこと

いっぱい話してくれる。

・・・そこでやっと、一日の時間が止まった気がした。

バタバタしていた中で
やっと深呼吸出来た。

”あ、おかーさん、おひるごはん、さいこーだった～～”と続けるユウ。


・・・そっか。
お昼帰ってきてからも、食べてる時もバタバタしてたもんね。
彼女なりに気を使って
時間を置いて、こんな夕方になって言ってくれたんだろうか。

ごめんね。

そしてありがとう。

帰り道
ふと二人で足が止まる。

”いいにおいがする！”

どこかで、春の香り
・・・沈丁花の香り！

花鼻博士のユウと鼻を利かせて
見つけました。沈丁花。


ユウを迎えに行く時も通った道なのに
一人の時には気づかなかった。


沈丁花の前でもう一度深呼吸。

はー。
もうひと頑張り。
でも、落ち着いて落ち着いて。

大丈夫。ユウのお陰で頑張れる。

心から

ありがとう。